夏もそろそろ終盤。でも、まだまだ暑さが続くこの時期に忘れてはいけないのが「残暑見舞い」。ただ送るだけではもったいない！ちょっとしたマナーやセンスを意識するだけで、相手に「気づかい上手」と思われるチャンスになります。この記事では、残暑見舞いの基本マナーから贈り物のセンスアップ術まで、すぐに使える実践的なアイデアをたっぷりご紹介します。
残暑見舞いってなに？いつ送るのが正解？
残暑見舞いの意味と由来
「残暑見舞い（ざんしょみまい）」とは、夏の終わりに相手の健康を気づかうために送る挨拶のことです。暑中見舞いとよく似ていますが、時期が少し違います。暑中見舞いは梅雨明けから立秋（8月7日頃）までに送るもの。一方で残暑見舞いは、その立秋を過ぎてから送るのがマナーです。
この風習は昔の日本人の「季節のあいさつ」や「相手を思いやる気持ち」から生まれました。今では手紙だけでなく、ちょっとした贈り物を添えて送る人も増えています。暑い夏を頑張って過ごしている相手に、感謝や応援の気持ちを伝えるいいチャンスになりますよ。
お中元との違いとは？
お中元は主に「感謝の気持ち」をこめて贈り物をする日本の伝統行事です。時期は7月初旬〜15日（関東）または8月初旬〜15日（関西）で、贈る相手も家族・親戚・お世話になった人など幅広いです。
一方、残暑見舞いは「季節のあいさつ」であり、お中元よりもカジュアルなイメージです。お中元を贈りそびれたときの“代わり”として残暑見舞いを送ることもあります。文面には「暑さが続きますがお体に気をつけて」など、季節感を表す言葉を入れるのがポイントです。
残暑見舞いの送る時期は？
残暑見舞いを送るタイミングは「立秋（8月7日頃）〜8月末まで」が基本です。遅くとも9月初旬までに届くようにしましょう。9月中旬以降になると「時期外れ」と見られてしまうことがあるので、注意が必要です。
ちなみに、残暑見舞いの挨拶状だけでなく、ギフトを添える場合もこの時期に合わせて発送すると相手に丁寧な印象を与えます。
誰に送るべき？送らなくてもいい？
必ず送らなければならないわけではありませんが、次のような相手に送ると喜ばれます。
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日ごろお世話になっている上司や取引先
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しばらく会っていない親戚や友人
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お中元をもらった人（お返しも兼ねて）
形式ばらずにカジュアルに送ることもできるので、感謝の気持ちや気づかいを伝えたい相手がいれば、ぜひ送ってみましょう。
メールやLINEでもOK？
最近では、残暑見舞いをメールやLINEなどで送る人も増えています。特に若い世代や親しい友人・同僚には、気軽に送れる方法として好評です。
ただし、ビジネスの相手や目上の人には、できるだけ「はがき」や「手紙」の形式で送る方が印象が良いでしょう。TPO（時と場合）に応じて使い分けるのが大人のマナーです。
これだけは守りたい！残暑見舞いの基本マナー
NGワード・NG表現に気をつけよう
残暑見舞いを書くときには、言葉選びにも気をつけましょう。暑い時期に相手の健康を気づかう文章なので、ネガティブな言葉や不吉な表現は避けるのがマナーです。
たとえば、以下のような言葉は避けるべきです。
| NG表現 | 理由 |
|---|---|
| 病気・死・苦しみなど | 縁起が悪い印象を与えるため |
| 忙殺されている・ヘトヘトなど | 相手に不快感を与える恐れがあるため |
| 残念ながら・不幸中の幸いなど | ネガティブな印象を与えるため |
代わりに、「元気にお過ごしですか」「お体を大切に」など、優しい言葉や前向きな表現を使うと好印象です。
宛名の書き方や敬語の使い方
ビジネス関係や目上の人に送る場合は、宛名や文面も丁寧に書く必要があります。以下のポイントに注意しましょう。
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宛名は「○○様」「株式会社○○ 御中」など正式な書き方にする
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季節の挨拶のあとに、「平素は大変お世話になっております」といった定番の文章を入れる
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語尾は「〜いただければ幸いです」「〜くださいますようお願い申し上げます」と柔らかく
子どもや親しい友人にはもっとラフな文体でも構いませんが、相手によって使い分けが大事です。
個人と会社で異なるマナー
会社宛てに残暑見舞いを送る場合は、個人宛てとは少し違った配慮が必要です。たとえば、担当者の名前が分からない場合は「ご担当者様」とするのが無難です。また、部署宛てにする場合は「○○部御中」などと書きましょう。
社内の取引先など、相手と自分の立場の差にも注意を払うと信頼感アップにつながります。
書面と贈り物、どちらがメイン？
残暑見舞いはもともと「はがきや手紙」が主役でしたが、今では贈り物と一緒に送るケースも増えています。文面だけでも十分気持ちは伝わりますが、ちょっとしたお菓子やドリンクを添えると、より印象的になります。
どちらがメインかは相手や関係性によって決めましょう。ビジネス関係であれば、文面を丁寧に整えた書状がメインになります。
返信のマナーとタイミング
残暑見舞いをもらったら、なるべく1週間以内に返信するのが理想です。お礼の言葉に加えて、相手の健康を気づかう一言を添えると丁寧な印象になります。
返信ははがき・手紙・メールなど、相手と自分の関係性に合った方法で行いましょう。ただし、受け取った相手がビジネス関係や年配の方である場合は、やはり手紙がベストです。
センスが光る！おすすめの残暑見舞いギフト10選
予算別：気軽に贈れるプチギフト
残暑見舞いのギフトは、相手に気を使わせない価格帯が理想です。特に親しい友人や同僚には、ちょっとした“気づかい”を感じさせるプチギフトが喜ばれます。
【おすすめのプチギフト（〜1,000円〜2,000円）】
| ギフト例 | 特徴 |
|---|---|
| 冷感タオル | 夏らしく実用的、男女問わず喜ばれる |
| 水ようかん・ゼリー詰め合わせ | 見た目も涼しげで季節感あり |
| フレーバーティー | 香りと味で癒されるアイテム |
| クールタイプの入浴剤 | 疲れを癒せる贈り物として人気 |
| 小包装のお菓子 | 職場や家庭でもシェアしやすい |
このようなプチギフトは、送る側も受け取る側も負担になりにくく、「さりげない気づかい」を伝えるのに最適です。
年代別：親世代に喜ばれる贈り物
親や祖父母など年配の方には、「安心感」「健康」「和の要素」がキーワードになります。日常にちょっとした楽しみを添えるような贈り物が好まれます。
【おすすめギフト（50代以上の方へ）】
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高級感ある和菓子詰め合わせ（ようかん、かりんとうなど）
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無添加ジュースやフルーツ酢セット
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ノンカフェインの日本茶や健康茶
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天然素材の涼感寝具（ガーゼケットなど）
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季節のフルーツギフト（桃、巨峰、梨など）
特に「冷やして食べられる」「常温保存できる」など、手間がかからないものが喜ばれます。
上司や取引先におすすめの上品ギフト
ビジネス関係の相手には「上品さ」「丁寧さ」が感じられるものがポイントです。価格帯は3,000円〜5,000円程度が一般的です。
【おすすめギフト（ビジネス向け）】
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高級フルーツゼリーやジュレ
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ブランドのドリップコーヒーセット
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名店の和洋菓子詰め合わせ
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涼しげなガラス器付きのそうめんセット
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高級茶葉セット（玉露や抹茶入り玄米茶）
ギフトにはのしをつけ、「残暑御見舞」または「御礼」の表書きを添えるのがマナーです。
センスが問われる…友人・知人向けの選び方
友人や知人には「自分では買わないけどもらうと嬉しい！」と思ってもらえるようなセレクトがセンスの見せ所です。ユニークさや季節感を大切にしましょう。
【おすすめギフト（カジュアルで印象的）】
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クラフトビールの飲み比べセット
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フルーツ酢の炭酸割りギフト
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おしゃれなアイスバーやシャーベット
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香りの良いアロマキャンドル
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スタイリッシュなエコボトル
特にSNS映えするようなパッケージデザインだと話題性もあって◎です。
避けたいギフトとその理由
いくらセンスを意識しても、相手に負担をかけたり困らせてしまうギフトは避けるべきです。
| 避けたいギフト | 理由 |
|---|---|
| 生もの（生魚・刺身など） | 保存や配送が難しい |
| 好みが分かれる食品（激辛・エスニック系） | 相手が苦手な可能性がある |
| 重たい物（スイカ丸ごとなど） | 受け取りが大変 |
| 現金や高額ギフト券 | カジュアルな残暑見舞いには不向き |
| 宗教・思想に関わるもの | 個人の価値観を尊重するべき場面では避ける |
贈る相手の年齢・性別・ライフスタイルを意識しながら選ぶのがポイントです。
手紙で差がつく！気の利いた残暑見舞いの文例集
かしこまったビジネス向け文例
ビジネスシーンでは、形式を守りながらも「気づかい」を感じさせる文章が大切です。
拝啓 立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いておりますが、
貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日頃より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
まだまだ暑い日が続きますが、何卒ご自愛くださいますようお願い申し上げます。
敬具
このように、時候の挨拶＋感謝＋健康を気づかう文章が基本形です。
親しい友人・家族向けのカジュアル文例
もっとラフに気持ちを伝えたいときは、季節感と近況を軽く盛り込むのがコツです。
こんにちは！
今年の夏は本当に暑いね〜。毎日アイスが手放せません（笑）
そちらは元気にしてる？
私は元気だけど、ちょっと夏バテ気味…。
お互い無理せず、秋までもうひとふんばりしようね！
LINEやメールで送るときは、絵文字やスタンプを添えてもOKです。
目上の人に失礼のない文例
目上の方に送るときは、少しだけフォーマルな表現を加えると好印象です。
残暑お見舞い申し上げます。
まだまだ厳しい暑さが続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
日頃より温かいご指導をいただき、誠にありがとうございます。
今後とも変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。
時候の挨拶に加え、日頃の感謝を一言加えるだけで、ぐっと大人の印象になります。
子どもが書くときの可愛い文例
子どもが祖父母や親せきに送る場合は、シンプルでほっこりする言葉がいいでしょう。
おばあちゃんへ
ざんしょおみまいもうしあげます。
まいにちあついけど、ぼくはげんきです。
プールにいったり、すいかをたべたりしてるよ。
おばあちゃんも、からだにきをつけてね！
手書きの文字や絵があると、より気持ちが伝わります。
もらった相手が笑顔になる気づかい表現
文章の最後に、ちょっとした気づかいの一言があると印象がグッとアップします。
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「冷たいお茶でも飲んで、ひと息ついてくださいね」
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「季節の変わり目、体調にはくれぐれもご注意ください」
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「涼しくなったら、ぜひお会いしましょう！」
こうした一言があるだけで、受け取った相手も心があたたかくなります。
こんな工夫で印象アップ！残暑見舞いの＋αアイデア
手書きメッセージで温もりをプラス
最近はパソコンやスマホで簡単に文章が書ける時代ですが、やはり「手書き」の文字には特別な力があります。字が上手かどうかは関係なく、手間をかけて書かれた文字は、読む人に温かい気持ちを届けてくれます。
特に年配の方や、親しい友人には、数行でもいいので手書きの一言を添えると喜ばれます。たとえばギフトに添えるカードや、印刷されたはがきの余白に「いつもありがとう」などの短い一文を書くだけで、グッと印象がよくなります。
また、最近では“手書き風フォント”を使って印刷し、最後の一言だけ手書きにするという工夫も人気です。「全部手書きは大変…」という方にもおすすめの方法です。
季節感を演出する包装やのし紙
贈り物を送るときには、ラッピングや包装紙にも季節感を取り入れると、受け取った瞬間に「涼しさ」や「粋さ」を感じてもらえます。
たとえば、以下のようなアイデアがあります：
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青や水色など、清涼感のあるカラーの包装紙
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朝顔や金魚など、夏らしい和柄ののし紙
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風鈴やスイカのイラスト入りのメッセージカード
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麻や和紙素材の袋や包み紙
特別な素材を使わなくても、100円ショップなどで手に入る季節の包装グッズを使うだけで、オリジナリティがぐんと上がります。
オリジナルギフトを作るアイデア
既製品のギフトも良いですが、より気持ちを込めたい場合は「オリジナルギフト」もおすすめです。組み合わせ次第で、世界にひとつだけの残暑見舞いが完成します。
【オリジナルギフトの例】
| 組み合わせ | 内容 |
|---|---|
| プチお菓子＋涼感アイテム | ゼリー＋冷却シートやうちわ |
| お茶＋手書きカード | 季節の紅茶＋ありがとうメッセージ |
| アロマ＋ミニタオル | 癒し系セットとして人気 |
小さな箱や袋に自分で詰めるだけでも「気持ちがこもっている」と感じてもらえます。特に手渡しの場合におすすめです。
写真やイラストを添えるテクニック
家族や子どもがいる場合は、「写真付き残暑見舞い」も人気です。近況が伝わる写真や、子どもの手描きイラストを添えると、受け取った相手が思わず微笑んでしまうような一通になります。
印刷サービスを使えば、自分で撮った写真や絵を、ポストカードやメッセージカードにすることもできます。「デジタル時代だからこそ、紙に残る思い出が嬉しい」と感じる方は意外と多いのです。
また、子どもにとっても「自分の絵が残暑見舞いになる」体験は良い思い出になりますよ。
SNS時代の「残暑見舞い」の新しいカタチ
近年はSNSを活用した“新しい残暑見舞い”も広がっています。たとえばInstagramやX（旧Twitter）で、手描きイラストや自作グラフィックをシェアする人が増えてきました。
フォロワーや友人に向けて「残暑お見舞い申し上げます」の投稿をすると、デジタルでも思いやりが伝わります。また、LINEのグループトークで手描きスタンプ風の画像を送るのも人気です。
もちろん、正式なマナーを求められる場面では避けたほうが無難ですが、親しい関係ならこうした“カジュアル残暑見舞い”もおすすめです。
まとめ：残暑見舞いは「気づかいの文化」を伝える絶好のチャンス
残暑見舞いは、単なる季節のあいさつではなく、日本らしい「気づかい」の文化がつまった素敵な習慣です。形式にとらわれすぎる必要はありませんが、相手のことを思ってタイミングや表現に気をつけるだけで、グッと印象が良くなります。
この記事でご紹介したように、ギフト選びやメッセージ、ラッピングなど、ほんの少しの工夫を加えることで、「この人はセンスがあるな」「丁寧な人だな」と思ってもらえるはずです。
特に夏の疲れが出るこの時期、心のこもった残暑見舞いは、相手の元気の源になるかもしれません。あなたも今年は、ほんの一言と小さな贈り物で、大切な人との関係を深めてみませんか？
