たまおっち

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【小説】風葬の都に咲く花 外伝短編集

『結び子リノと、ほどける夜』収録方針 主人公:リノ 舞台:風葬の都アウステラ(日常側) テーマ:「縫わない」「結び直せる」「空っぽのまま支える」 中学生でも読みやすい文体第一話 ほどけない靴ひも朝の市場は、人の足音でいっぱいだった。リノは石...
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【小説】風葬の都に咲く花 Ⅱ ― 潮の図書室 ―

第1章 記憶を失う港町海は、きれいだった。けれどナギは、その美しさに少しだけ、息が詰まるような気がしていた。港町ルメアの朝は、潮の匂いで満ちている。白い波が石の岸壁に砕け、帆船の影が水面で揺れていた。遠くで鐘が鳴る。アウステラの鐘とは違い、...
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【小説】風葬の都に咲く花 外伝

結び子リノと小さな願い袋朝のアウステラは、風が低い声で話す。屋根の骨の風見が、こつり、こつりと小さく鳴るころ、リノは広場の隅に座っていた。膝の上には、布袋がひとつ。手のひらほどの大きさで、口は青い糸で蝶結びにしてある。「……できた」リノは小...
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【小説】風葬の都に咲く花 第6章

第6章 空席に咲く庭井戸の底から黒い光が噴き上がり、王冠が目のように光った。ナギは両足で“花の杭”を踏みしめ、ユイとリノ、そして書記の影と視線を合わせる。四つの青い線が胸から伸び、互いをつないでいた。「もう少しだけ、持って」ナギが言う。ユイ...
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【小説】風葬の都に咲く花 第5章

第5章 風の井戸と空の王冠北の回廊は、冷たい風がつねに“吸い込まれる”方向へ流れていた。骨の壁は薄く、ところどころに古い文字が刻まれている。ユイは鏡を掲げ、淡い光で足もとを照らした。ナギは青い花の灯りを散らし、後ろにはさっき助けた子がついて...
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【小説】風葬の都に咲く花 第4章

第4章 骨の波、花の結び骨の波の頂で、“親”が二本の針を交差させた。針先から黒い糸が空に走り、天井の骨飾りを次々と“縫い落とす”。骨が雨のように降り、床を白く叩いた。「ユイ、後ろの子を守って!」ナギは前へ出て、手をひらく。指先から蔓が伸び、...
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【小説】風葬の都に咲く花 第3章

第3章 納骨回廊のさざめき朝になる前、二人は地下へ降りた。アウステラの家々の下は、細い廊下が何本も走り、白い骨で壁ができている。ここは“納骨回廊”。風を封じて、静かに眠らせる場所だ。ナギは小さな灯りを手にした。灯りは火ではなく、青い花の光。...
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【小説】風葬の都に咲く花 第2章

第2章 鐘楼の影と黒い針夜のアウステラは、骨の風見がカラカラ鳴るだけで、人の声はほとんどない。鐘楼は町でいちばん高く、黒い指のように空へ伸びている。ナギとユイは、石段を静かに登った。ナギの黒い法衣は、月の光で少しだけ青く見える。肩の小さな白...
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【小説】風葬の都に咲く花 第1章

第1章 風葬の都に咲く花風葬の都アウステラは、いつも風が鳴っている。屋根の上には、白い骨で作った風見がずらりと並び、くるくると回っていた。骨は死者のしるしであり、町を見守る目でもある。ナギは、黒い法衣のすそを手で押さえながら急な屋根を登った...
レシピ・料理

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